東洋医学で「春の養生」|広島県廿日市市の宮内鍼灸整骨院

病気ではないけれど、日々の疲れやストレス、不安で何となく体調がすぐれない・・・。

そのような人は、不調や疲れを体内バランスの崩れととらえ、日常生活の心がけ「養生」で取り除く東洋医学に目を向けてはいかがでしょうか。

鍼灸理論の基本となる東洋医学では「養生」が大事とされます。

「優れた人は病気になってから治療をするのではなく、病気になる前に予防するのであり、国を治めることでも騒乱が起きてからでなく未然に防ぐことが大切である」という言葉もあります。

それは病気になる前にからだのバランスを整え、健康を維持する、まさに「転ばぬ先の杖」です。

厳しい寒さから徐々に温かくなる季節、春。

動物たちが冬眠から目覚め、植物が芽を出します。

生き物たちが活動し始める春は、新陳代謝が高まってきます。溜まってしまった老廃物をデトックスしやすい季節ともいえます。

環境の変化が激しいので、精神的に不安定になりやすい時期でもあります。イライラ・頭痛・めまい など、首から上のトラブルが起きやすいでしょう。

春の養生

少し活動的になり、夏にむけて準備する期間。

春の養生法①「早寝早起き」

まずは早く起きましょう!

立春から1か月は冬の日光不足を補います。

太陽の光を浴びながら、少しずつゆっくりと体を動かしていきましょう。

この時期は散歩がおすすめです。

新陳代謝が高まるこの時期に、太陽を浴び 体を動かすことでストレスを発散し、老廃物のデトックスをしましょう。

イライラしやすい時期でもありますが、発散しやすい時期でもあります。

春の養生法②「ゆったりとした服装で、少し厚着を意識する」

髪や衣服はゆったりと。締め付けると身体の中の陽気の流れが悪くなります。

温かくなってきたからといって薄着せず、じんわり汗がにじむ程度の厚着で過ごしましょう。

冬の寒さで縮こまった肌をほどいてあげ、夏の暑さにやられないよう準備させてあげます。

気温の変化も激しく、焦って薄着をしてしまうとカゼをひいてしまうことも。

手軽に羽織れる上着があると便利ですね。

春の養生法③「芽吹くものを食べる」

春は芽吹きの季節。

山菜やタケノコなど、春の旬を意識した食材選びをしましょう。

芽吹くものは上へ外へ いこうとする力が。

少し活発になれるこの時期に、そういった食材のちからを借りることも必要です。

なにか新しいことに挑戦できるチャンスでもあります。

春の養生法④「人や自然にもおだやかに」

春は精神的にも、ゆったりとのびのびさせておくことが大切です。

そのためにも、人や生き物に対しては慈愛の心で接し、自然の美しさを愛でます。

人にはできるだけ物を施し与えるようにします。

人を非難したりせずに、人を誉めるように心がけます。

そうすることで、自分の心がいつも朗らかで、病的なストレスを避けることができます。

人や自然に対してやさしい心で暮らすことが基本です。

春は「肝」と対応しており、春に起こりがちな不調では「肝」と関係のある症状が多く見られます。

春の食材で肝の働きをサポート

旬を迎える春野菜は、菜の花、ヨモギ、ふき、うど、セロリ、タケノコなど、やや苦みがあるのが特徴です。
この“苦味”は毒素を排出するのに効果的、肝の働きを助けてくれます。

冬に溜め込んだ余分なものを排出したい私たちに合わせるかのように、春先に伸びてくるこれらの野菜たち。

適度に取り入れながら、体内の不要物をしっかりとデトックスしていきましょう。

 

ツボで気の流れを活性化する

東洋医学では、全身に「経絡(けいらく)」と呼ばれる気の通り道があると考えます。
「ツボ」は、この経絡上の刺激ポイントのことです。
肝の働きに関係するツボを2つご紹介します。

ツボ①太衝(たいしょう)

ストレスを解放して「肝」の働きをととのえる「太衝」

ツボの場所:足の甲の親指と人さし指の骨が交わるところからやや指先よりのへこみが太衝です。

 

ツボ②三陰交(さんいんこう)

消化器、肝臓、腎臓などの働きを助けると共に女性特有の症状には欠かせないツボです。

ツボの場所:内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところが三陰交です。

養生は、「次の季節に向けての健康の土台作り」

春に健康管理をおろそかにすると、夏、暑さにばててしまったり、様々な体調不調が出やすくなります。

春の過ごし方が、夏の免疫力や自然治癒力に大きく影響するのです。

病気はすぐに現れなくても、次の季節になってから現れることが多いといわれています。

日々の養生を大事にしてくださいね。

当院健康だより「鍼灸が身体に良い理由」も合わせてお読みください。

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