病気ではないけれど、日々の疲れや新型コロナウイルスの影響によるストレス、不安で何となく体調がすぐれない・・・。
そのような人は、不調や疲れを体内バランスの崩れととらえ、日常生活の心がけ「養生」で取り除く東洋医学に目を向けてはいかがでしょうか。
鍼灸理論の基本となる東洋医学では「養生」が大事とされます。
「優れた人は病気になってから治療をするのではなく、病気になる前に予防するのであり、国を治めることでも騒乱が起きてからでなく未然に防ぐことが大切である」という言葉もあります。
それは病気になる前にからだのバランスを整え、健康を維持する、まさに「転ばぬ先の杖」です。
冬になりました。
山の峰々は雪をかぶり、平地にも雪が降る頃です。
本格的な冬の到来で、動物たちも冬ごもりを始めます。
年末に向け、お正月の準備も始まって、何かとあわただしい時期でもあります。
冬の養生法①「適度に温める」
寒さを我慢するのはよくありません。しかし、温度差がありすぎるのも問題。
暖房の弱い部屋があったり 廊下が寒いなど、家の中でも温度差の激しい場合があります。
暖房の効いた部屋でゆっくりできない時は 部屋を温めすぎないほうがいいでしょう。
家の中でも部屋によって温度差があると体調も崩れます。
そして、1日の終わりにはお風呂で体をしっかり温めましょう。
「面倒だから」とシャワーで済ませずに、できるだけお湯に浸かることが必要です。シャワーだけでは体が十分に温まらず、冷えを溜め込む原因となります。
一方で、これは男性に多く見られますが、熱いお風呂に入るのが好きな人は要注意です。
熱いお湯は、体の表面を急激に温めるだけで、お風呂から出るとすぐに体温は下がってしまいます。
一番いいのは、ぬるめのお風呂に時間をかけてゆっくり浸かること。
体が芯から温まり、筋肉のコリもほぐれやすくなります。
冬の養生法②「動きすぎずに睡眠をよくとる」
寒さの厳しい冬は、活発に動いてエネルギーを消耗することを避け、ゆっくりと眠ることが大切です。
睡眠不足、過労や精神の酷使など、体に苛酷な状況を作らないことが重要です。
免疫力のためには、冬は特に睡眠をおろそかにしないこと。
夜更かししない、眠る前はスマホ断ちをしてリラックスするなど、なるべく早く眠ることを心がけましょう。
冬の養生法③「根野菜を食べる」
地面より下にできる食材は、からだを温めたり 水分代謝を良くしてくれるものが多くあります。
「かぶ・山芋・大根・ネギ」などを食べるのがいいでしょう。
食材に熱を加えることで、より温める効果が高くなります。
オススメは 炒める・煮る・揚げる。
「ゆでる」は、ゆで汁を捨てることも多く 温める効果はあまり期待できません。
生野菜を食べるよりはいいですが、蒸す・煮る のほうがより効果的です。
免疫力におすすめのツボ
足三里(あしさんり)
ツボの場所:ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指4本をそろえて、小指があたるところ。
「足三里」は、胃腸の調子を整えるほか、疲労回復、病気の予防、足のむくみや疲れなどに効果的。骨の方に押し込むように、親指でグッと力を込めて、イタ気持ちいい強さで押しましょう。
「長寿のツボ」ともいわれ、松尾芭蕉も足三里にお灸を据えながら、奥の細道を完成させたといわれています。
合谷(ごうごく)
ツボの場所:親指と人さし指の骨が交わったところから、やや人さし指寄りのへこみ。
風邪の引きはじめのほか、肩こり、ストレス、歯の痛み、眠気など幅広い症状に効果のある「万能のツボ」といわれ、とても優秀なツボのひとつ。爪を立てないように親指をツボに当て、イタ気持ちいい強さで押しましょう。「5 秒押してゆっくり離す」を両手5回程度、行います。
養生は、「次の季節に向けての健康の土台作り」
冬に健康管理をおろそかにすると、春に手足がだるくなったり、アレルギー症状が出たり、様々な体調不調が出やすくなります。
冬の過ごし方が、春の免疫力や自然治癒力に大きく影響するのです。
病気はすぐに現れなくても、次の季節になってから現れることが多いといわれています。
日々の養生を大事にしてくださいね。
当院健康だより「鍼灸が身体に良い理由」も合わせてお読みください。
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